2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

遠隔学習と多人数授業

遠隔学習を実施するにあたって解決しなければならない問題は多人数教育のときの学習と管理の方法です。これまでに経験してきたのは、岐阜大学、佛教大学、滋賀大学の大学院レベルでの遠隔学習でした。受講者人数は3−12名という規模ですが、実施しての印象…

教えることを追及してきた日本

わが国は、明治の文明開化以来、学校や大学が知識の伝達と習得にとって最も有利な教育機関であると考えらてきました。ところがこの前提が崩れつつあります。それはコンピュータとインターネットの出現です。何かを知りたいときには簡単に検索してそれを見つ…

ストレスとその解消法

先日、同じ研究所で仕事をしている望月紫帆さんからストレスについてのインタビューを受けました。「どのようなことにストレスを感じますか」ということです。家族のことなども思い浮かびましたが、やはり「仕事で忙しすぎるとき、解決が馬鹿げている難問に…

生きる−働く−学ぶ

教育を考えるときに、愛国心、伝統文化の継承、道徳規範の浸透、科学技術の振興、産業の発展など、さまざまな理由が教育する側の論理として述べられます。このような主張はそれぞれがもっともですし、教育学者も教育行政関係者も教育愛あるいは教育的信念の…

PISA学力と失業率と移民労働者

OECDが実施する学力調査はPISA2003ならびにPISA2006としてわが国でも大いに話題になりました。フィンランドが1位を占めているのに対して、わが国は数学リテラシー、科学リテラシー、読解力で順位を下げてきているので学校での基礎基本の指導の徹底が叫…

パリの学校とICT活用

1983年にOECDは中等教育におけるコンピュータの活用状況について参加24カ国の調査を実施し、その翌年にパリの本部で国際会議を開催しましした。日本からは文部省の社会教育局(当時)から1名と大学から2名のものが参加しました。そのときの調査結果から、導入…

教育の価値観と情報通信技術の活用

情報通信技術の活用が,教育工学の分野でもっとも活発に研究されたために教育にとって重要な主観の問題,とくに教育的価値の問題が研究者にあまり意識されないままで進んでいるために、わが国の教育工学の限界になっています.「工学はつまるところ設計の学…