不況時の企業の削減と損失

アメリカに端を発した昨年後半からの景気後退は,世界的な規模でさまざまな影響をもたらしていますが,新聞紙上では毎日のように人員削減と,企業利益の損失が報じられています.○千人の人員削減とか○千億円の経常利益の損失といった表現がなされています.削減対象が人であり,損失の対象が利益ということです.

この同じ現象を○千人の損失であり,経常利益を○千億円削減する必要があるという表現で伝えられるならばその企業が人を財産としてみなしており,経費の節約によってこの難局に対応しようとする態度と読むことができます.
 人材を人財とよび,損失は金銭ではなくそのような人財であると報告する企業があるならばその企業はかなり有望なのでしょう.わが国は相変わらず人よりも物優先の世界であると感じます.