変動社会でのセイフティネットの立ち遅れ

学会などで高等教育の無償化の問題をとりあげても、まったく相手にされないのがわが国の教育界の現状です。しかし、現在の世界的な不況に当面して、派遣社員や非正規雇用の社員が解雇されている状況は、変動社会では十分に予測されていたところです。1990年代中頃にカナダのTony Batesらが失業者、ホームレスなどの問題にたいしてICTをいかに活用するかについて論じていますし、すでにさまざまなメディアを活用したときのコスト計算も実施していて、印刷教材がもっとも安価であり、そのつぎがFully onlineの教育が150名程度を超えると対面授業よりも安くなることを試算しています。デンマークが早くから貧困家庭にインテーネットを導入して職業教育を実施することを計画していましたが、このような遠隔学習が現在進行している世界的な不況の状況でどのように機能したかを知りたいものです。


わが国では平成19年度まで大学の授業料は高騰していることが明らかですが、その後はどうなったでしょうか。