教育サービスと学習サービス

今年の春学期の中等教科教育法情報は、指導者も受講者もなかなか辛いものでした。主体的学習あるいは自主的学習ということはよく主張されますが、現在の学生は、学校や塾で丁寧に教えられることに慣れているので、教えられず自分たちで学ぶということになかなか切り替えられないのでしょう。とくに今年は教科書を手分けして調べて、その用語集を作成し、自分たちで調べてお互いにテストを作成して理解を確かめるというところまでは進みましたが、その後にどのように展開するかについて皆目見当がつかないという状況です。過去に取り組んだ課題について紹介はしましたが、それでもまだピンとこない状況です。

教科情報を教える教科にするのか学ぶ教科にするのかは重要な問題です。7月24日と25日に千葉の幕張富士通ラボラトリーで国際会議が開催されますが、そのときにアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアの提供する話題などが「学習サービス」となっているのにたいして、わが国からの提案は原案の段階では「教育サービス」という考え方でした.諸外国が学ぶ人にさまざまなサービスを提供しようとしているのに対して,わが国は教えるサービスをしようというのでしょうか